心にひっかかった世の中のニュースをお届け。

書ききれないこと

未分類

訪日客3000万人、いま最大のお目当ては何? お土産人気は○○と化粧品

投稿日:

NIKKEI STYLE

 東京五輪まであと2年。外国人観光客が増えているが、地方にも呼び込むにはどうすればよいのか? 五輪後も継続して来てもらうために、どんな課題があるのか? 外国人観光客について、大岩佐和子編集委員に話を聞いた。

――東京五輪に向けて訪日客は増えそうですか?

 2017年は、過去最多の2869万人が日本を訪れました。14年と比べると、3年間で2倍以上に増えています。18年もすでに1500万人を突破し、過去最高の勢いで増加中です。20年に4000万人に増やす政府の目標に着実に近づいています。

どこから来たか調べると、中国や韓国、台湾、香港、東南アジアからが合わせて84%。タイやマレーシア、フィリピンなどアジアの新興国が豊かになって中間層が増え、海外旅行先に日本を選んでいるようです。

――何をしに日本に来ているのですか?

 最大の目的は、食べることです。観光庁の17年の調査では、訪日客が日本滞在中にしたことで最も多かったのが「日本食を食べる」でした。すしや天ぷらはもちろん、焼鳥店や居酒屋も人気です。食文化は観光資源なのです。

次いで多いのがショッピング。爆買いは一服したと言われますが、外国人客の1人あたり旅行消費額は15万円あまりと、今なお高水準です。17年の旅行消費額の約4割を中国人観光客が占めました。化粧品やお菓子が人気です。

いまやドラッグストアは売り上げの2割を外国人客に頼っています。アジアからの訪日客には繁華街をぶらりと歩くのも人気で、大阪の「ミナミ」など、狭い地域に様々な店が集まる雑多な雰囲気が好まれるようです。

――地方も訪れているのでしょうか?

 訪日回数が増えると地方にも足が向くようです。17年のリピーターは1761万人に達し、台湾と香港からは10回以上も来ている人も少なくありません。香川県は過去5年で外国人の宿泊者が10倍に、佐賀県は9倍、青森県も6倍と、それぞれ増えています。ただ、人数でみれば三大都市圏と北海道、福岡県、沖縄県が圧倒的です。

アジアからの来日客はガイドブックや旅行会社が提供する情報よりも、SNSでの口コミを信用する傾向があります。それぞれの国でフォロワー数が多く影響力があるインフルエンサーに、地方のおいしいものや魅力的な景色を発信してもらうのが効果的です。人口減少が続く地方にとって、観光は地域経済を支える重要な産業となります。

――どうすれば、もっと日本に来たいと思ってもらえますか?

 外国人が快適に過ごせるようにすることです。観光庁によると、旅行中に最も困ったことでは「コミュニケーション」が最多でした。外国語が流ちょうである必要はありません。飲食店では写真をメニューに添えたり、指さしで意思疎通できる簡単なカードを用意したりするといった、ちょっとした工夫で、だいぶ印象は変わります。

交通機関も配慮が必要です。新宿や渋谷など巨大ターミナル駅は東京に住む人も迷うほど。初めての利用者でも分かるような表示を増やし、スムーズに移動できるように改善すべきです。

通勤電車などの混雑状況も考えると、個人旅行者向けの都市観光に特化したバスをもっと充実させることが望まれます。例えば米ボストンには、主な観光地を周回する乗り降り自由の観光バスがあり、日本でも参考になります。

東京五輪は、日本に関心のない外国人が訪れる絶好の機会です。「また来たい」と感じさせる決め手は居心地と良い思い出。日本人が温かく迎え、街で困っている外国人を助けてあげることが観光立国には欠かせません。

世界の様々な立場にいる人々が参加し、日本の観光について意見をしてもらうアドバイザリーボードのような組織を国や自治体がつくるのも有効でしょう。

■ちょっとウンチク ビッグデータでサービス改善

 観光の成否はリピーターをいかに増やすかにかかっています。サービスの改善につながるデータの蓄積は進んでいます。外国人向けの路線検索アプリの利用履歴などを分析することで、どこに、どのくらいの時間滞在し、次にどこに向かったかなどがわかります。

人の動きをもとに周遊プランの立案やクーポンの発行など様々な手を打てます。しかし、自治体や観光協会の多くは蓄積したデータをうまく活用できていません。地域の稼ぐ力を引き出すためにも、データの分析や企画といった観光マーケティングを担う人材の育成が必要です。
(編集委員 大岩佐和子)

-未分類

Copyright© 書ききれないこと , 2019 All Rights Reserved.